電気シェーバー

電気シェーバーを買い換えた。
実は数年前から買い換えを検討していたのだが、今まで使っていたシェーバーの剃り残しがいよいよ目立つようになってきたので、ついに重い腰を上げて購入したのだ。

新しいシェーバーは、防水でシャワーを浴びながら使えるし、
自動で洗浄する機能がついているし、
何より剃り味がとても鋭くてめちゃくちゃ深剃りできて、
良い製品はやっぱり良いなあという、当たり前だが深い真理を感じたりした。

さて、今まで使っていたシェーバーは御役御免となったわけだが、捨てるのは少し憚られた。
このシェーバーは、ぼくが就職するとき、当時は存命だった母と一緒に近所の家電ショップで買ってもらったひとり暮らし家電セットの、手元に残っている唯一のものだからだ。
洗濯機や冷蔵庫と、新生活に必要なものを選んでいき、シェーバーも必要だからと一緒に買ってもらったものなのだ。
当時ヒゲを伸ばしたり伸ばしてなかったりしたぼくは、ヒゲトリマーつきのシェーバーを選ぼうとしたのだが、新入社員でヒゲを伸ばして出社するのはいかがなものか、という母の意見を受け、ごく普通のシェーバーを買ってもらったのだ。

だから残していたというわけではないのだが、洗濯機や冷蔵庫は人に譲ったり捨てたりで、最後に残ったのがこのシェーバーだった。
思い出深い、というほどではないが、捨ててしまうのはなんだか惜しい。
母との思い出をひとつ捨ててしまうように思えたのだ。

結局、このシェーバーは捨てずに実家に置いておいて、帰省した時に使う用にすることにした。

 

カメきち

31歳です。妻と、娘と暮らしています。 お酒がすきです。

 

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